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2013年5月31日 (金)

スティグリッツが、アベノミクスを評価した意味(3/21安倍首相面談を受けての再検討版)

 本件テーマは、日経新聞記者によるダボスでのインタビューが報道された時に、一度取り上げたものである。その後、スティグリッツが、来日し、安倍首相と面談するという状況も見られ、改めて今回の事態を見直す必要があると思われた。丁度その頃、前回のブログ記事を目に留めた政治経済研究所の方から、同研究所のニュースレターである「政経研究時報」に掲載して下さるとのオファーをいただき、再検討版を掲載いただくことにした。
 今回の再検討にあったっては、ブログ五丈原氏、東田剛氏ブログから資料及び発言をお借りした。事後的ではあるがご容赦賜りたい。
 尚、論評の目次は以下の通りである。
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《目次》
1.3月の安倍首相との東京会談と1月のダボスでの日経記者取材
2.円高是正策と金融緩和政策をめぐって
3.その後の安倍政権の動きと経済指標(2013年1月25日~3月26日)
4.3月の安倍首相との会談内容
5.1月の日経記事の問題点
6.新自由主義に抗して
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論評PDF(全5ページ) → 「STIGLITZGA-ABENOMICSWO-HYOUKASITATOIU-IMI.pdf」をダウンロード

以上、

森史朗 2013.05.31 和泉通信

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2013年5月26日 (日)

志賀櫻著「タックスヘイブン:逃げていく税金」を読んで

[《目次》
1.タックスヘイブンを活用した、大企業、富裕個人層の《節税?》《脱税》の実態に、元財務省官僚が警鐘
2.タックスヘイブンとは何か(タックスヘイブンで何が行われているか)
3.タックスヘイブンの役割を可能にする三つの特徴と、その多重的構造
4.タックスヘイブンとの闘い
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1.タックスヘイブンを活用した、大企業、富裕個人層の《節税?》《脱税》の実態に、元財務省官僚が警鐘

・著者の志賀氏は、大蔵省に入省後、主税局国際租税課長、主計局主計官、金融監督庁国際担当参事官兼FSF日本国メンバー等、タックスヘイブン問題に直接携わってきた。その著者が、「正直に税金を収めている市民の知らないところで、タックスヘイブンを舞台に所得分配の公平を著しく損なう悪事が行われているのである。その悪事による弊害はめぐりめぐって、市民の生活はおろか、一国の財政基盤をも揺るがし、さらには世界経済を危機に陥れている。…秘密のヴェールに包まれたタックスヘイブンの真相を解明し、タックスヘイブンのもたらす害悪に警鐘を鳴らすことが本書のメッセージである」としている。(本書P.4-5、以下頁のみを記す。)確かに本書は,タックスヘイブン問題について日本政府で責任ある立場にいた人による、卒直な批判的分析として稀有なものと言えよう。
・又、「過去においても問題とされてきたタックスヘイブン問題だが、これまではシティやウォール街の抵抗が強く骨抜きにされてきた。しかし、2001.9.11のテロ事件、2008年の経済危機を経て、タックスヘイブン問題に対する世論の見方は厳しさを大きく増している。更に金融安定化政策の下、緊縮政策を国民に強いているタイミングでもあり、各国の政府財界としても、税の捕捉率を高めてゆくことを検討せざるをえなくなっているようにも見える。
・わが国でのタックスヘイブンに対する関心はこれまではさほど高いものとはいえなかったが、財政赤字を口実に、社会福祉の切り捨てと消費税率の引き上げに取り組もうとしている時、志賀氏の警鐘に耳を傾け、タックスヘイブンを無くしてゆく国際的運動に日本政府として積極的役割が果たせるようにしてゆく必要があろう。
・尚、本書評は、志賀櫻氏著「タックスヘイブン―逃げていく税金(2013年3月岩波書店刊:岩波新書)」を評するものであるが、併せて、雑誌経済2012年12月号掲載論文、合田寛著「タックスヘイブン…グローバル資本主義の聖域」をも紹介している。両書を合わせ読むことによって問題への理解が深まると思われたからである。

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